Author Archive

子どもの養育費

離婚をするときには、養育費や慰謝料を支払うということばを耳にすることがあります。
養育費は、子どもを養育するためにかかる費用で、慰謝料は有責であった場合に、有責者が支払う損害賠償のことです。たとえば、妻の浮気によって離婚したけれども、親権は母親になったために母親が子供を養育するという場合には、慰謝料は妻が夫に支払い、子の養育者である妻に対して、夫は養育費を支払うことになります。性格の不一致など、どちらも悪くない場合には、慰謝料は支払わず、子にかかるお金だけを支払うことになります。
養育にかかわるお金は、たとえば妻が親権をもった場合、夫の収入や妻の収入に応じて変動しますが、たいていの場合は一人当たり2万円から5万円程度が妥当とされています。いつまで支払うかは、夫婦の話し合いによって決まりますが、高校を卒業するまでか、大学を卒業するまで、または成人になるまでとすることが多いです。
しかし、支払をしっかりと何十年も続けることは難しいため、離婚をするときに公正証書を作る方法があります。公正証書で法的にしっかりと取り決めをしておくことで、支払が滞った場合に給与を差し押さえたり、財産を差し押さえることが可能です。

子どもの戸籍と親権

離婚となった際に、夫婦間にもし20歳未満の子どもがいる場合、必ず親権者を決めなくてはなりません。
この親権というのは単純に一緒に住むことではなく、監督・保護、そして教育、管理するという立場にあります。一見、戸籍上父親または母親どちらかの所属、と勘違いされやすいのですがあくまでも別個のものです。
離婚をした場合、そのまま手続きを何もしなければ離婚後も婚姻時の戸籍の筆頭者のままになっています。(大概が父親でしょう)
決して親権と戸籍は連動しているわけではないのです。
父親、母親間の話し合いで決まらない場合は、家庭裁判所での調査、そして判断という流れになるのですが子供が15歳以上の場合は一般的に子供本人の意思を尊重することがあります。
その判断基準は、まだ乳幼児期である場合はどうしても母子優先、そして現在の住居や学校といった環境を継続できる親を重視し、兄弟、姉妹がいる場合は同じ親の元で養育された方がいいという判断となります。
子育てをしていくにあたり、経済的能力を重視されるのかと思いきや、父親ないし母親から養育費を支払ってもらう事を想定しての判断となる為、それほど重視されていません。
離婚後にトラブルとならない為にも深い話し合いが必要です。

相続

離婚をした場合には、その時点で夫と妻は他人に戻ります。そのため、離婚をした後で一方が死亡した場合には、元配偶者には相続をする権利はありません。しかし、二人の子どもがいる場合、両親が離婚していてもいつまでも血のつながりはそのままになりますので、遺産を受け取る資格はあります。亡くなった人に新しい配偶者がいない場合には、遺産は子どもが人数で頭割りしたものを受け取ることになりますが、配偶者がいるときには、配偶者が2分の一、残りを前妻、本妻のどちらの子であっても子どもの人数で割って受け取るということになります。
離婚の原因にはいろいろありますが、前妻の子どもに遺産を譲りたくないと考えている場合には、権利はいつまでも継続しますので遺言書を作成しておくことをお勧めします。もちろん、遺言書を作成しても、本来の持分の2分の一は遺留分として請求される可能性もありますが、本来の法的な持分よりは新しい配偶者と子どもに多めに渡すことができます。遺言書は自筆ではなく、公証人に依頼して作成した公正証書遺言の方が信頼性が高いですし、後に検認手続きも必要ありませんので便利です。費用はかかりますが、公証人に相談しましょう。

財産分与

財産分与とは婚姻中にお互いが築いた財産を清算することです。
財産には、結婚前から各自が個別に所有していた特有財産と、夫婦の合意で共有し、共有の名義で取得した財産である共有財産、婚姻中に夫婦が協力して取得したどちらか一方の名義の財産である実質的共有財産の三つがありますが、分与の対象となるのは共有財産と実質的共有財産の二つになります。
例えば、現金や銀行の預貯金、株券、家や土地などの不動産、自動車、積み立て型の保険、家具家電などです。また住宅ローンや生活のために行った借金も負の財産として分与の対象となります。
財産の名義がどちらか一方のものであったとしても、実質、2人の関係があって形成維持された財産に関しては両者に清算されることが一般的となっています。
離婚をする時には、色々と考えなければならないことが多く、財産を一つ一つ話し合って分与していく作業は非常に困難なことです。
しかし、分与の請求手続きは離婚から二年以内にしか出来ないことを考えれば、離婚後に考えるよりは離婚の話し合いの際に一緒に行ったほうが面倒がないといえます。
後々、トラブルになりやすいことですので、分与の話し合いがスムーズにいかない場合は、専門家に相談したほうがよいでしょう。

慰謝料

離婚の慰謝料は、有責配偶者が支払うことになっています。訴訟で請求する場合には、金額などについては裁判所で判断が下されますが、任意で支払いをする場合は双方の話し合いになりますので、なかなかまとまらないことがあります。訴訟における手続きでは、相手が有責であることの証明をするために証拠を用意しなければなりませんし、支払いを請求する金額もあらかじめ決めて訴えを提起することになります。しかし、言われたとおりの金額を支払うケースはほとんどなく、相手に対しての反論を行い、減額または訴えの棄却を求めてきます。裁判官は、これらの双方の主張を鑑みて、客観的に支払う義務があるかどうか、支払うとすればいくらが妥当かということを判断します。これに納得がいかなければ、さらに上位の高等裁判所に訴えを提起することもできますが、通常は長引かせるのも大変ですので、一審で判決が出たらそのままの金額を支払うケースが多いです。離婚の訴訟では、この他にも財産分与や親権、養育費のことなども請求をします。離婚も含めた訴えの場合には、調停前置主義といって事前に調停が不成立になっているという事実が必要になりますので、調停の申し立てが必要です。

離婚に関する法的手続き

離婚は役所に届けを出せば簡単にできると思われている方が多いかもしれません。確かに、それで成立はしますが、財産分与や養育費などの問題を放置して安易に届を出してしまうと、後々トラブルになる危険性が高いのです。別れる前には自分たちだけでなく、子供の人生も長い目で見て、様々な取り決めをしておくべきなのです。
まず、当事者間で話し合って別れる方法が9割と最も多いです。両者とも別れる意思なので、話は早いのですが、多くの場合夫婦関係が破たんしています。そうすると、二人で冷静な判断を出すのは難しいので、弁護士が代理人として関与することでスムーズに話が進むようです。
また、当事者間の話し合いがまとまらない場合には調停となり、これは全体の9%と言われています。裁判所の関与の下行われるので、法律をベースに進んでいきます。調停申立書の作成や、自身の主張を法的根拠に基づいて主張する必要があるので、弁護士のサポートを受けながら進めるべきです。
そして調停によっても話し合いがまとまらなかった場合は裁判となります。これは全体の1%とされます。認められるには不貞行為などの証拠が必要となるので、こちらもやはり弁護士などの法律の専門家のサポートを受け、法的手続きを進めるのがベターです。

内縁の不当破棄

多くの家庭では婚姻届を提出し、法律上も夫婦と認められた方が一緒に生活をされていますが、夫婦同然に暮らしているにかかわらず、婚姻届を提出していない場合もあります。
こういった場合はいわゆる内縁と呼ばれる関係にありますが、そうした関係を解消する場合も、戸籍には変化がなく、いわゆる離婚とは違う形となります。
離婚のように法的手続きは行う必要はなく、共同生活を解消することで、その関係は終わることとなります。

お互い合意のうえで、別れるのであれば、特に問題はないと言えますが、どちらかが一方的に関係を解消したがる場合もあります。
そうした場合はどのように対処して良いのかも悩むところですが、正式な結婚でなくても実態はほぼ婚姻関係と同じとなっていますので、関係を不当破棄した場合は損害賠償の責任が生じることとなります。
離婚のときと同じように、財産分与や慰謝料の請求も行えることとなりますので、まずはしっかり話し合いを行いましょう。
そして、話し合いで解決ができない場合は、法律の専門家のサポートを受けることも考えていきましょう。
口頭での約束であればその後トラブルにつながる可能性もありますので、協議書などの書類は残しておくようにしたいものです。

重婚的内縁

世間的には夫婦として認められている関係であっても、実は内縁の関係であったということは少なくないものです。
婚姻関係にある夫婦の場合は婚姻届を提出しており、法的にも夫婦として認められています。
そして、内縁関係の場合は、実態は普通の夫婦のように生活していても、婚姻届を提出していないという違いがあります。

そして、お互いが独身である内縁関係もありますし、いずれかが別の人と婚姻関係を結んでいる、もしくは両方が婚姻関係を持っている場合もあります。
それから、一方が相手に配偶者がいることを知らずに内縁関係になっている場合もあります。

配偶者がありながら、別の異性と夫婦のように暮らしている関係を重婚的内縁と呼びます。
法律では重婚は認められていませんので、婚姻関係を結んでいるほうが法律婚、そして内縁関係のほうが事実婚ということとなります。

内縁関係を解消する場合も慰謝料の請求は行えますが、重婚的な内縁関係の場合は相手方の配偶者から慰謝料を請求される場合もあります。
事実婚の場合は、法律婚の場合の配偶者よりも法的に弱い立場となることも多いですが、トラブルが起きた場合は法律の専門家のサポートを受けるなどで対処していきましょう。

内縁関係とは

内縁関係とは婚姻の手続きを行わない夫婦の事を言います。
ですから、当然氏はお互い違います。
法的手続きは行っていないが、一緒に暮らし、生計を同一している事実上の夫婦です。
しかし、法的な手続きを行っていない事から、色々と不便な面もあります。
例えば、どちらか片方が亡くなった場合です。
色々な諸手続きには戸籍謄本が必要となるケースが多いです。
しかし、戸籍を取っても配偶者の名前は出てきません。
何故なら、婚姻の手続きを行っていないからです。
生命保険、年金、金融機関などの手続きは思った以上に沢山あります。
この手続きの際に戸籍で夫婦関係が証明できれば良いのですが、それが出来ない場合は内縁を証明出来る書類が必要となるのです。
住民票の続柄には、内縁の妻などの記載が可能ですから、住民票を取り寄せたり、健康保険証が扶養になっている場合は健康保険証が必要だったりと内縁を証明しなくてはなりません。
お互いが生存している時は内縁でも支障はあまりないかもしれませんが、どちらかが亡くなった時には大変面倒になります。
ですから、余程理由が無ければ、内縁ではなく、法的な婚姻の手続きを取り、法的に夫婦となった方が良いかもしれません。